以下では、福島県での犯罪の認知・検挙件数、検察庁での終局処分、地裁での判決内容、家庭裁判所での処分内容を記載しています。
福島県刑法犯包括罪種別認知・検挙状況(平成29年)
刑法犯総数 | 凶悪犯 | 粗暴犯 | 窃盗犯 | 知能犯 | 風俗犯 | その他 | |
認知件数 | 11,127 | 33 | 536 | 7,995 | 391 | 114 | 2058 |
検挙件数 | 3,683 | 33 | 424 | 2,445 | 217 | 94 | 470 |
(平成30年版 福島県勢要覧参照)
これは、福島県で発生した犯罪について、犯罪類型ごとに認知・検挙人数を調査したものになります。風俗犯とは、賭博やわいせつ犯罪など、風俗を乱すものを言います。これを見ると、窃盗犯が他の犯罪類型に比べて非常に多いことが分かります。また、風俗犯は認知件数に対する検挙件数の割合が高いことから、認知されればほとんどの案件は、検挙
されることがわかります。
また、認知件数のうち検挙された人数は全体の3分の1程度であることがわかります。もっとも、凶悪犯や粗暴犯、風俗犯の場合、検挙される率は他のものより高い割合になっています。このことから、これらの犯罪に対しては警察、検察としてもきちんと対応していく必要性、緊急性が高いと判断していることがわかります。
平成29年12月検察庁受理人数
総数 | 旧受 | 新受 | |
仙台高検管内合計 | 1,433 | 420 | 1,013 |
仙台地検 | 419 | 60 | 359 |
福島地検 | 421 | 124 | 297 |
(18-12-01 罪名別 被疑事件の受理人員(検察統計))
こちらは、仙台高検区域での、事件受理件数になります。これを見ると、福島地検においては、仙台地検に匹敵する事件数を受理していることがわかります。
仙台高検管内合計に対して、約3分の1が福島と仙台であることからすれば、東北の中での刑事犯の大半をこの2件が占めていることになります。福島において刑事事件対応のための弁護士の必要性が高いことがわかります。
平成29年12月検察庁処理人数
既済 総数 |
起訴 | 不起訴 | 中 止 |
他の 検察 庁に 移送 |
家庭 裁判 所に 送致 |
未済 | ||||||
計 | 公判 請求 |
略式 請求 |
計 | 起訴 猶予 |
嫌疑 不十 分 |
その 他 |
||||||
仙台 高検 合計 |
1,327 | 693 | 57 | 636 | 300 | 261 | 19 | 21 | 3 | 301 | 29 | 121 |
仙台 | 419 | 171 | 11 | 160 | 154 | 143 | 7 | 4 | – | 61 | 10 | 27 |
地検 | ||||||||||||
福島 地検 |
421 | 189 | 28 | 161 | 72 | 57 | 8 | 7 | 1 | 127 | 11 | 28 |
(18-12-02 罪名別 被疑事件の処理人員(検察統計))
これは、仙台高検管轄での、終局処分の統計を調査したものになります。これを見ると、検察官が受理した事件であっても、起訴されず、不起訴処分となることも多いことや、起訴処分においても、その大半は略式請求となること、不起訴処分の大半が、起訴猶予処分となっていることが分かります。
また、福島県においては、宮城県に比べると公判請求される割合が高いことがわかります。さらに、宮城県に比べると福島県の場合、不起訴の割合も低いことがわかります。