福島県いわき市の空き巣の共犯で逮捕

福島県いわき市の空き巣の窃盗罪で逮捕

福島県在住の建設作業員Aさん(22歳)は、遊ぶ金欲しさに地元の同年代の友人と共謀して、福島県内で空き巣を繰り返し行っていました。
空き巣被害のあった福島県いわき市在住のVさんは福島県警いわき南警察署に被害届を提出し、警察が犯行現場付近の防犯カメラを調べていたところ、Aさんを含む3人の若い男が黒い覆面をつけて車から乗り降りしている様子が写っていたため、警察は3名の身元の解明に全力を上げ、その後、Aさんを含む3名を住居侵入罪および窃盗罪の疑いで逮捕しました。
警察の調べに対し、Aさんは空き巣の事実を認めており、事件が検察官へ送致された後、Aさんら3人に対して10日間の勾留が決定しました。
(フィクションです。)

上記刑事事件例は、令和元年9月2日、埼玉県警捜査3課と西入間警察署、熊谷警察署の合同捜査班はが、住居侵入罪窃盗罪の疑いで、窃盗罪ですでに公判手続中の住居不定無職の男(21)ら男4人をさいたま地方検察庁川越支部に追送検した事案をモデルにしています。
※なお、上記事案は弊所で受任した事案ではありません。

警察は、今年1月下旬から3月下旬、県北西部など3県で起きた空き巣による窃盗被疑事件計41件(被害総額約1016万円)を確認し、うち37件(同725万円)を検察官に追送致し、捜査を終結しました。
追送致事実は、今年1月下旬ごろから3月下旬ごろまでの間、群馬県太田市西新町のアパートなど37カ所に空き巣に入り、現金約333万9300円と通帳など約229点(時価計約391万4500円相当)を盗んだ疑いです。

警察によると、被疑者ら4人は地元の暴走族仲間で、ドライバーで窓を打ち破って侵入し、現金や貴金属、金目の物を盗んでリサイクルショップに売るなどの空き巣行為を繰り返していました。

今年3月4日に埼玉県鳩山町で発生した空き巣事件で付近の防犯カメラを精査したところ、不審な群馬ナンバーの白いSUVが浮上し、他方で、太田市のリサイクルショップなどで盗品が売られていることが判明し、持ち込んだ男らの身元が判明しました。

被疑者らは事実を認め、「遊興費、キャバクラ、生活費のためにやった」と供述している模様です。

捜査機関が被疑者を逮捕する場合、現行犯逮捕緊急逮捕以外の場合では、被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な証拠を集め、それを示して裁判所が逮捕の必要性を認めた場合に限り逮捕することができるとしています。

ただし、逮捕にあたっては、犯罪構成要件の充足その他の逮捕の理由、逮捕の必要性、これらに関する疎明資料の有無、収集した証拠の証明力等を充分に検討して、逮捕の濫用による不当な権利侵害とならないよう、慎重適正に運用しなければならないとされています(犯罪捜査規範第108条)。

一般的に、逮捕の可能性について言えば、成立しうる法定刑が重いこと(重大犯罪)、同種の犯罪が頻繁に発生していること、組織的な犯罪の可能性があること等の事情があれば、非常に逮捕の可能性が高くなると言われています。

空き巣刑事事件の場合、ただ単に他人の財産を侵害する窃盗罪であるに留まらず、他人の住居侵入するという計画的犯行である点で悪質であり、かつ、上記事案のように複数の共犯者による空き巣の場合、共謀者による口裏合わせや証拠物の隠滅の可能性が高まるため、より逮捕の可能性が高まると言えます。

このような刑事事件では、何もしなければ長期的な身体拘束が続く可能性が極めて大きいため、被害者との示談の成立によって身体拘束が解除され可能性があるほか、それ以外でも、再犯予防の取組みや被害弁償、贖罪寄附等の様々な情状主張の準備をすることが重要となりますので、刑事事件の経験豊富な弁護士にサポートを受けることがとても大切です。

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