福島県伊達市で特殊詐欺に類するキャッシュカード窃盗
【刑事事件例】
ある日、福島県伊達市在住の年金受給者女性Vさん(79歳)のもとに、銀行職員を名乗る男性Aが訪れました。
Aいわく、Vさんのキャッシュカードが不正に利用された疑いがあるため、銀行がVさんからキャッシュカードを一時的に預り、被害の防止に努めるとのことです。
Vさんは不安になってAにキャッシュカードを渡したところ、AはVさんの目の前でキャッシュカードを白封筒に封入して封印を行い、Aさんからボールペンを借りて、日付とキャッシュカード名義人、および暗証番号を記入して、大事に保管するよう伝えました。
後日、Vさんがこの出来事を娘に話した際、娘はVさんが特殊詐欺の被害にあったのではないかと心配したため、娘に付き添われて福島県警伊達警察署に相談に行きました。
警察署内において、封印した白封筒を開封したところ、中に入っているのはVさんのキャッシュカードではない別のカードであり、警察によれば、被害者に印鑑を取りに行かせる等、被害者が目を離した隙に被害者のキャッシュカードを別のカードにすり替えて持ち去る組織的な窃盗行為が全国で報告されているとのことであり、Vさんからの被害届の提出を受け、警察は窃盗罪の疑いで捜査を開始しました。
(フィクションです)
令和元年8月1日の時事通信社の記事によれば、今年上半期に警察が把握した特殊詐欺の被害額が、昨年同期比約39億8000万円(21.4%)減の約146億1000万円だったとのことです。
認知件数は同735件(8.4%)減の8025件で、キャッシュカードと暗証番号を不正に入手する窃盗事案が半数以上を占めたようです。
警察庁によれば、昨今では、高齢者が高額の現金を引き出すと、金融機関職員の声掛けしたりして詐欺を未然に阻止する機会が増えていることから、特殊詐欺グループはキャッシュカード窃盗に切り替える傾向が見られると指摘しており、また、キャッシュカードは一度に引き出せる金額が限られるため、前年度比での被害額の減少につながっているのではないかと分析しています。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にもしばしば寄せられる特殊詐欺関係の法律相談または初回接見依頼についても、上記でご紹介したとおり、警察官や金融機関職員を装い、高齢者らに電話で「キャッシュカードが悪用されている」と嘘を言って不安にさせた後で高齢者宅を訪問し、「被害防止のためにしばらく封印して」や「証拠品なので厳重に保管して」等と言って、封筒にカードと暗証番号を書いた紙を入れさせ、相手の隙を見て別のカードが入った封筒とすり替える手口が頻繁に行われているようです。
こうした手口は、成立する罪名は窃盗罪ではあるものの、特殊詐欺グループによる特殊詐欺の手口の一つであり、警察庁では特殊詐欺関係の統計に計上しているようで、上半期は認知件数1393件、被害額約20億円と、いずれも昨年1年間の数字を上回っています。
刑事上の法定刑においては、罰金刑との選択系である窃盗罪より懲役刑のみの詐欺罪の方が重いと言えますが、上記のとおり、このような窃盗行為は事実上は組織的で悪質な特殊詐欺の一部であり、警察および検察官の捜査は非常に厳しいものとなります。
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