高校生に対するカツアゲし 恐喝罪で逮捕

恐喝罪となるカツアゲ行為について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

参考事件

福島県南相馬市に住んでいる大学生のAさんは、アルバイトをクビになってお金に困っていました。そんな中Aさんは、誰からお金を恐喝することを企て、その相手を探して市内を徘徊していたところ、公園に一人でいる高校生と目が合いました。Aさんは、この高校生に近寄り「何見てるんや。喧嘩売ってんのか?」と凄み、怯える高校生に対して「許して欲しかったら金を出せぇ。」と言いながら、高校生のおなかを殴ったのです。
すると高校生がカバンから財布を取り出したので、Aさんんはその財布を奪って「今日はこれで勘弁してやるわ。」と言って、その場を離れました。
この事件を起こして数週間後、Aさんは恐喝罪で警察に逮捕されてしまいました。(この参考事件はフィクションです。)

恐喝罪

カツアゲと呼ばれる行為は、人を脅して金銭などを巻き上げることを意味します。
参考事件のAさんの行為は、典型的なカツアゲ行為で、この行為は刑法第249条第1項に定められた「恐喝罪」となります。
刑法第249条第1項は「人を恐喝して財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。」と、恐喝罪を定義しています
恐喝罪における「恐喝」の手段は、主に暴行や脅迫が用いられますが、これらの程度は反抗を抑圧するには至らない程度だとされています。そして、これらの恐喝行為によって畏怖した相手から、金銭などの交付を受け、それを受け取ると恐喝罪が成立します。
この暴行・脅迫が、相手方の反抗を抑圧するほどの激しいものだった場合は、恐喝罪ではなく強盗罪(刑法第236条)が成立する可能性が高くなります。
参考事件のAさんの行為態様であれば、恐喝罪となる可能性が高いでしょう。

また、恐喝によって財物の交付ではなく「財産上の利益」を得た場合は、刑法第249条第2項の恐喝罪となります。
刑法第249条第2項の恐喝罪は、例えばお金を借りている債務者が債権者を恐喝し、支払いを免れた場合に成立します。
どちらの恐喝罪も、法定刑は同じ「10年以下の懲役」となっています。

恐喝罪の弁護対応

恐喝罪の法定刑には罰金刑が定められておらず、懲役も10年以下であるため、起訴された場合は無罪か、執行猶予を得なければ刑務所に服役しなければなりません。
そのためには、恐喝行為を認めている場合の弁護活動では、被害者との示談交渉が非常に重要となり、被害者との示談成立によって、起訴前であれば不起訴を、そして起訴後であれば執行猶予を目指すことになるでしょう。

恐喝事件に詳しい弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件および少年事件を中心に取り扱う弁護士事務所です。
当事務所では初回無料の法律相談や、逮捕・勾留された方のもとに直接弁護士が伺う初回接見サービスをご利用いただけます。
どちらもフリーダイヤル「0120-631-881」で、24時間ご予約を受け付けておりますので、恐喝事件を起こしてしまった方、またはご家族が逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に、是非、ご連絡ください。

 

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