Archive for the ‘刑事事件’ Category
詐欺罪と黙秘権
詐欺罪と黙秘権について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【ケース】
福島県郡山市に住むAさんは、知人のVさんに対して「値上がり確実の未公開株がある」という嘘の話を持ち掛けました。
Aさんの言葉巧みな誘いにより、VさんはAさんに対し、株の代金として50万円を交付しました。
このような手法により、Aさんは1000万円近くの利益を得ました。
しかし、被害者複数名が警察に相談したことで、Aさんは詐欺罪の疑いで郡山警察署に逮捕されました。
Aさんと接見した弁護士は、黙秘権について説明しました。
(フィクションです。)
【詐欺罪について】
刑法(一部抜粋)
第二百四十六条 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
詐欺罪は、他人から財産を騙し取った場合に成立する可能性のある罪です。
具体的な行為の内容は、①欺罔行為(欺くこと)によって、②①による相手方を誤信させ、③財産を交付させる、というものです。
それに加えて、④自身の行為が詐欺罪に当たる行為であることを認識している必要があります。
上記事例では、AさんがVさんに対して値上がり確実な未公開株があるかのように偽り、その存在を信じたVさんから50万円を受け取っています。
この行為は、上記①②③の全てを満たし、なおかつ④の認識もあると考えられます。
そうすると、Aさんには詐欺罪が成立する可能性があります。
ちなみに、仮にVさんが嘘だと見破りつつ何らかの理由で金銭を交付した場合、詐欺罪は成立しないと考えられます。
なぜなら、①欺罔行為と③財産の交付はあるものの、②Vさんの誤信を欠いているからです。
ただし、欺罔行為の存在により詐欺未遂罪が成立する可能性はあります。
【黙秘権を行使すべきか】
逮捕されているか否かを問わず、被疑者・被告人には黙秘権の行使が認められています。
黙秘権とは、その名のとおり供述を拒否することができる権利です。
そのため、取調べや裁判などにおいても、聞かれたことに対して答えないという選択をすることができます。
ただ、黙秘権が権利として存在しているからといって、それを無闇に行使するのはおすすめできません。
まず、黙秘権のメリットとして、自己の供述が捜査に活用されるのを防ぐことができるという点が挙げられます。
この点は、取調べにおける誤導や虚偽の自白などを防げることから、実際には罪を犯していないという否認事件でも意味を持つと言えます。
ですが、黙秘権を行使すると、捜査機関や裁判所からの印象はほぼ確実に悪くなることが見込まれます。
捜査機関としては、逃亡や証拠隠滅のおそれがあるとして逮捕に積極的になったり、取調べにおける圧力を強めたりすると考えられます。
一方、裁判所としては、有罪になった場合に反省が見られないとして量刑を重くすることが考えられます。
以上で見たように、黙秘権には諸刃の剣と言うべき側面があります。
ですので、黙秘権の行使が妥当かどうかについては、個々の事案に応じた慎重な判断が必要となるでしょう。
加えて、黙秘権の行使は二者択一であり、捜査の途中で黙秘権を行使する(あるいはその逆)ことは得策とは言えない場合があります。
ですので、黙秘権の行使を少しでもお考えなら、可能な限り早めに弁護士にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に強い弁護士が、個々の事件に合わせて黙秘権を行使すべきか的確にお答えします。
詐欺罪を疑われたら、刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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暴行罪で示談
暴行罪で示談
暴行罪と示談について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【ケース】
Aさんは、福島県二本松市の駅にて電車に乗ったところ、あとから駆け込み乗車をしてきたVさんにぶつかられました。
Aさんは文句を言いましたが、Vさんは不満げに「すいません」とだけ言い、反省の色が全く見られませんでした。
それに苛立ちを覚えたAさんは、Vさんの胸倉を掴んだうえで背後のドアに押しつけました。
その場に車掌が通りかかり、Aさんは降車させられて暴行罪の疑いで二本松警察署にて取調べを受けることになりました。
そこで、Aさんは弁護士に示談を依頼することにしました。
(フィクションです。)
【暴行罪について】
刑法(一部抜粋)
第二百八条 暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、二年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
暴行罪は、数ある犯罪の中で比較的なじみのある方ではないかと思います。
その存在をご存知の方も多いでしょう。
今回は、暴行罪について意外と知られていなさそうな事柄を中心に見ていきます。
まず、暴行罪における「暴行」とは、不法な有形力や物理力を行使する一切の行為だと考えられています。
この定義から、「暴行」には殴る蹴るといった行為以外にも様々なものが含まれる可能性があることが分かります。
上記事例では、AさんがVさんに対し、胸倉を掴んだうえ背後のドアに身体を押しつけています。
こうした行為のうち、少なくともドアへの押しつけは「暴行」に当たるのではないかとお考えになる方は多くいらっしゃるでしょう。
ですが、それだけでなく胸倉を掴む行為についても、不法な有形力の行使として「暴行」に当たる可能性があるのです。
次に、暴行罪の条文を見てみると、「傷害するに至らなかったとき」も暴行罪の要件となっていることが読み取れます。
つまり、暴行によって傷害を負った場合については暴行罪が成立せず、傷害罪などのより重い罪が成立することになります。
場合によっては、事件の捜査が進んだことで暴行罪から傷害罪へと罪名が切り替わることもあるでしょう。
【暴行事件における示談】
正直なところ、暴行罪の罰則は数ある犯罪の中で比較的軽く、初犯であれば低額の罰金刑で済むことも珍しくありません。
ですが、たとえ刑罰の内容が低額の罰金だったとしても、前科として私生活に不利益が及びうることには変わりありません。
必ずというわけではありませんが、たとえば会社への就職、資格の取得、海外旅行などに影響する可能性があります。
上記のような不利益を回避するためには、不起訴を目指して被害者と示談を締結することが有効な手段となります。
示談は特定の事件に関する当事者間の合意であり、加害者が謝罪と被害弁償を行ったことや、被害者が厳しい処分を望んでいないことなどが示されます。
刑事事件においては、加害者を罰するべきか検討するに当たって、権利や利益が侵害された被害者の意思も尊重します。
そのため、被害者との示談の締結が明らかとなれば、検察官としても不起訴の判断を下しやすくなるのです。
ただ、示談という行為に対しては、「悪いことをしておいて金で解決する」という誤ったイメージをお持ちの方もいらっしゃいます。
そのため、示談交渉に当たっては、発する言葉一つ一つを慎重に選ぶなど細部に気を配ることが示談締結の鍵となります。
こうした交渉は弁護士の知識と経験が活きる場面なので、示談交渉は弁護士にお任せください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に強い弁護士が、どのような案件でも責任を持って示談交渉に取り組みます。
暴行罪を疑われたら、刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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脅迫事件で逮捕され弁護士が接見
脅迫罪と弁護士の接見について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【ケース】
Aさんは、アイドルグループのメンバーであるVさん(福島県伊達市在住)の大ファンで、ブログやSNSのチェックからイベントの参加に至るまで応援に熱を注いでいました。
ある日、Aさんが何気なく週刊誌を見たところ、Vさんが交際相手と思しき人物と手をつないで歩く姿を撮影した写真が目に入りました。
それからほどなくして、Vさんのブログ上で「昨年より一般人の方と交際させていただいております」という発表がありました。
これに業を煮やしたAさんは、インターネット上の掲示板やSNSで「Vの家に行ってめった刺しにする」などと書き込みました。
このことを把握したVさんが被害届を出したことで、Aさんは脅迫罪の疑いで伊達警察署に脅迫罪の疑いで逮捕されました。
逮捕の知らせを受けたAさんの母親は、弁護士に接見を依頼しました。
(フィクションです。)
【脅迫罪について】
刑法(一部抜粋)
第二百二十二条 生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、二年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
2 親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者も、前項と同様とする。
脅迫罪は、その名のとおり人を「脅迫」した場合に成立する可能性のある罪です。
脅迫罪における「脅迫」とは、相手方を畏怖させるに足りる程度の害悪の告知を指すと考えられています。
上記事例では、AさんがVさんに対して「Vの家にめった刺しにする」という脅迫を加えています。
「めった刺し」という言葉は、通常刃物などで対象を複数回刺す意味で用いられるかと思います。
このような言葉自体が他人に恐怖心を抱かせるものですし、それが交際を発表したアイドルに向けられたとなると尚更です。
そうすると、AさんはVさんの生命または身体に害を加える旨を告知して脅迫したと言え、脅迫罪が成立すると考えられます。
脅迫という行為には、事案次第で脅迫罪より重い罪が成立する危険性があります。
たとえば、脅迫を用いて金銭を得れば強盗罪や恐喝罪に、相手方に義務のない行為を強いれば強要罪になる可能性が出てきます。
このように、脅迫により生じた結果いかんで明らかに刑罰が重くなるおそれがあることは留意すべきです。
【弁護士による迅速な接見の重要性】
刑事事件の被疑者に対して行われる身体拘束には、短期の身体拘束である逮捕と、長期の身体拘束である勾留の2段階があります。
逮捕後の流れを大まかに説明すると、逮捕から2~3日の間に勾留をすべきか検討され、勾留されると先述の期間に加えて10~20日の範囲で拘束が継続されます。
弁護士による接見には、一般の方が行う接見(面会)にはない様々なメリットがあります。
そのうちの一つとして、逮捕されてから勾留に至るまでの2~3日間でも接見を行えるという点が挙げられます。
日本全国の大半の警察署においては、勾留決定が下されるまで一般の方が面会を行うことが許されません。
つまり、一般の方が面会をする頃には、既に長期の身体拘束が決定して取調べなどの捜査が本格化しているのが通常と言えます。
これでは、逮捕された方がいつ釈放されるか分からないまま徐々に衰弱していき、取調べなどで対応を誤ってしまうという事態が生じかねません。
そうした事態を回避するために、弁護士による早期の接見が重要となるのです。
上記の接見を含めて、刑事事件は時間との闘いを強いられる場面が少なくありません。
裏を返せば、どの段階であっても弁護士の早期の介入がプラスになりうるということです。
ですので、事件がいずれの段階にあるか気にするよりも、まずは弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に強い弁護士が、刑事事件のプロとしてお申込み後可能な限り早く接見に向かいます。
ご家族などが脅迫罪の疑いで逮捕されたら、刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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大麻所持と執行猶予
大麻所持と執行猶予について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【ケース】
福島県喜多方市に住むAさんは、大麻を摂取しているという友人の話を聞いて自身も興味が湧き、すぐやめられるだろうと思いつつ大麻を摂取し始めました。
しかし、やがてAさんは大麻に魅了され、自宅で大麻を摂取しつつ他の薬物にも手を出してみたいと思うようになりました。
その矢先、Aさん宅を喜多方警察署の警察官が訪ね、Aさんを大麻取締法違反(大麻所持)の疑いで逮捕しました。
Aさんと接見した弁護士は、Aさんの両親に対して執行猶予となる可能性があることを説明しました。
(フィクションです。)
【大麻所持について】
大麻は、アサという植物を原材料とする規制薬物の一種です。
一口に大麻と言っても、その種類は乾燥大麻、大麻樹脂、液体大麻など実に様々です。
ただ、いずれにも共通しているのは、脳などに作用することで身体に様々な影響をもたらす点です。
医療の現場では、鎮痛作用を期待して医療用大麻が用いられることがありますが、それでも大麻には変わりない以上慎重な扱いが要求されています。
大麻摂取による症状としては、意識障害、集中力の低下、幻覚・幻聴などが挙げられます。
また、大麻には他の薬物と同様に依存性があり、場合によっては大麻の摂取を止めることによる悪影響(離脱症状)が出ることもあります。
このように、大麻は社会への悪影響が懸念されることから、日本では大麻を規制すべく大麻取締法という法律が定められています。
上記事例では、Aさんが自宅において大麻を保管しています。
このような行為は大麻所持にあたり、Aさんは大麻取締法により5年以下の懲役が科されるおそれがあります。
更に、仮に大麻所持の目的が営利目的だった場合、法定刑が5年以下の懲役から7年以下の懲役に引き上げられることになります。
よほど少量でない限り不起訴となることは考えがたいため、大麻所持の発覚により懲役が科されることは覚悟すべきでしょう。
【執行猶予とは何か】
仮に大麻所持が発覚したとしても、初犯で所持の量もそれほど多くなければ、執行猶予となる可能性が十分あります。
執行猶予とは、刑の執行に一定の猶予期間を設けるとともに、その期間中に執行猶予が取り消されなければその後も刑の執行をしないこととする制度です。
執行猶予の利点は、刑の全部執行猶予が言い渡された場合に、判決後直ちに刑務所に収容されるという事態を回避できる点です。
これにより、たとえ懲役を言い渡されたとしても社会復帰を実現できる余地が出てくるのです。
執行猶予は、一定の事情が発生した場合に必ず取り消され、または取り消されることがあります。
執行猶予が必ず取り消される事情としては、たとえば執行猶予の言い渡し後に禁錮以上の刑が科される場合が挙げられます。
また、執行猶予が取り消される可能性がある事情としては、たとえば保護観察付の執行猶予となった際、遵守すべき事項を遵守しなかった場合が挙げられます。
執行猶予は早期の社会復帰を目指せる点で有益な制度ですが、制度の内容は複雑であり、なおかつ目指すためには裁判における相応の振舞いが求められます。
もし執行猶予に関して疑問があれば、ぜひお近くの弁護士を頼ってみてください。
執行猶予の見込みや、執行猶予を目指すためにやるべきことなど、きっと役立つアドバイスを受けることができるでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に詳しい弁護士が、執行猶予のことならなんでも丁寧にお答えいたします。
ご家族などが大麻所持の疑いで逮捕されたら、刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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公務執行妨害罪と勾留阻止
公務執行妨害罪と勾留阻止について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【ケース】
福島県河沼郡在住のAさんは、生活保護を受給しようと市役所の社会福祉課に申請書を持って行ったものの、職員のVさんから申請書を突き返されました。
Aさんはそのことに腹を立て、懐からカッターナイフを取り出してVさんに刃を向けて脅迫しました。
これにより、Aさんは公務執行妨害罪の疑いで会津坂下警察署に逮捕されました。
Aさんと接見した弁護士は、勾留阻止によりAさんの早期釈放を目指すことにしました。
(フィクションです。)
【公務執行妨害罪について】
刑法
第九十五条
公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
公務執行妨害罪は、公務(国や地方公共団体が行う事務)の円滑な遂行を保護するために規定された罪です。
公務員の身体などの安全よりも公務員が行う公務の方に着目している点で、暴行罪や脅迫罪とは異なる性質の罪です。
上記事例では、AさんはVさんに対し、カッターナイフを取り出して刃を向けています。
Vさんは市役所の職員であることから「公務員」に当たるうえ、カッターナイフの刃を向ける行為は人の身体に危険を及ぼすものとして「脅迫」に当たると言えます。
したがって、Aさんには公務執行妨害罪が成立し、①3年以下の懲役、②3年以下の禁錮、③50万円以下の罰金のいずれかが科されるおそれがあります。
ちなみに、先ほど説明したように保護対象が公務であることから、公務員に対する暴行や脅迫が常に公務執行妨害罪に当たるわけではありません。
たとえば、道で見かけた勤務時間外の警察官に暴行や脅迫を加えれば、公務執行妨害罪は成立せず、暴行罪や脅迫罪が成立するにとどまるでしょう。
【勾留阻止の重要性】
公務執行妨害罪の疑いで逮捕されると、その後72時間以内に検察官および裁判官が勾留すべきか判断し、勾留決定により最低10日間拘束が続く危険が生じます。
このことから分かるように、逮捕後に勾留されるかどうかは、逮捕による身体拘束の期間の長短に大きく影響します。
そこで、早期釈放を目指すうえでは、勾留決定を回避できるかどうかという点が非常に重要になってきます。
勾留決定に至るまでには、①検察官による勾留請求と②裁判官による勾留請求の当否の判断という2つのステップを辿ります。
弁護士としては、上記①②の段階において、被疑者を勾留しないよう求めることが重要な弁護活動となります。
具体的な方法は、検察官および裁判官に対し、勾留が妥当でないことを口頭または書面で主張するのが一般的です。
その結果、検察官や裁判官が勾留しないという判断を下すと、被疑者は逮捕による身体拘束から逃れてすぐに釈放されるのです。
一般的に、逮捕および勾留の理由は、逃亡および証拠隠滅のおそれがあるというのが主です。
そのため、もし勾留阻止による早期釈放を目指すには、被疑者側の事情を明らかにして逃亡および証拠隠滅の心配がないことを主張しなければなりません。
ただ、そうした事情の主張を行うには法的な観点が必要であり、なおかつチャンスは多くとも上記①②で計2回と貴重なものです。
もし勾留阻止を目指すなら、刑事事件に詳しい弁護士に身柄解放活動を依頼することをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件の経験豊富な弁護士が、逮捕された方の早期釈放を目指してあらゆる弁護活動を試みます。
ご家族などが公務執行妨害罪の疑いで逮捕されたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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公然わいせつ罪と釈放
公然わいせつ罪と釈放について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【ケース】
Aさん(18歳)は、福島県南会津郡の路上において、性的欲求を満たすために下半身を露出しました。
そして、たまたまその場を通りかかったVさんに対し、自身の性器を見せつけてその反応を楽しみました。
後日、Aさん宅を南会津警察署の警察官が訪ね、「ちょっと聞きたいことがある」と言ってAさんに任意同行を申し出ました。
その後、Aさんの両親は「息子さんを公然わいせつ罪の疑いで逮捕しました」との連絡を受けたため、弁護士に釈放を依頼することにしました。
【公然わいせつ罪について】
第百七十四条
公然とわいせつな行為をした者は、六月以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
公然わいせつ罪は、公の場でわいせつな行為をした場合に成立する可能性のある罪です。
公然わいせつ罪における「公然」とは、不特定または多数人が認識できる状態を指します。
実際に不特定または多数人がわいせつな行為を認識する必要はないので、たとえば人通りの殆どないような場所でも「公然」に当たると考えられます。
また、「わいせつ」の意味については強制わいせつ罪と同様とされています。
ただし、強制わいせつ罪が基本的に他人に向けられたわいせつな行為を問題とするのに対し、公然わいせつ罪は必ずしもそうとは限りません。
ですので、たとえば公の場で性器を露出したに過ぎず、それをことさら他人に見せつけたりしなかったとしても、公然わいせつ罪は成立する可能性があります。
ちなみに、公の場において、暴行や脅迫を手段として他人にわいせつな行為を行った場合、強制わいせつ罪と公然わいせつ罪の両方が成立する余地があります。
もしそうなれば、罪の重さは公然わいせつ罪単体と比べてかなり重くなるでしょう。
【公然わいせつ事件における釈放の可能性】
上記事例では、Aさんの年齢が20歳未満であることから、通常の刑事事件ではなく少年事件となります。
少年事件は刑罰を科すのが目的ではないため、最終的に各犯罪で定められた刑が科されるわけではありません。
とはいえ、法定刑の重さは罪の重大性に比例するため、少年事件においても意味を持つことは当然あります。
法定刑の重さに左右される事柄の一つとして、逮捕および釈放の可能性が挙げられます。
公然わいせつ罪の法定刑は比較的軽いことから、事件としての重大性はさほど高いわけではありません。
そのため、公然わいせつ事件における逮捕の可能性は低く、仮に逮捕されたとしても釈放を実現できる可能性は高い傾向にあります。
公然わいせつ事件では、たとえ逮捕されてもそれに続く勾留が行われず、逮捕後72時間以内という比較的短い期間で釈放されることもよくあります。
ただ、事件の内容次第では、勾留によって更に10日から20日身体拘束が継続する可能性も否定しきれません。
そうしたケースでは、やはり釈放を含めて弁護士に事件を依頼するのが得策です。
法律の専門家である弁護士は、個々の事案を法的な観点から分析し、被疑者の不利益を考慮した説得的な主張をすることができます。
そのため、弁護士に事件を依頼すれば、逮捕中の被疑者に対する安易な勾留を抑制することが期待できるでしょう。
もし公然わいせつ事件でなかなか釈放されないと思ったら、ぜひ一度弁護士に相談してみてください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件の豊富な経験を有する弁護士が、自身の知識と経験を武器に釈放の実現を目指します。
お子さんが公然わいせつ罪の疑いで逮捕されたら、刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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事後強盗罪と示談
事後強盗罪と示談について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【ケース】
Aさんは、福島県いわき市内のスーパーマーケットにて、嗜好品や菓子などの商品を万引きして店を出ようとしました。
すると、Aさんの万引きを見ていた警備員に声を掛けられたことから、捕まりたくない一心で警備員に暴行を加えました。
騒ぎを聞きつけた客の協力により、のちにAさんは事後強盗罪の疑いで北海道中央警察署に逮捕されました。
Aさんの夫に事件を依頼された弁護士は、示談を行ってAさんの釈放と不起訴を目指すことにしました。
(フィクションです。)
【事後強盗罪について】
第二百三十八条
窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。
事後強盗罪は、窃盗罪を犯した者だけに成立すると考えられている、強盗罪の一種です。
通常の強盗罪は、暴行または脅迫を手段として、相手方から金銭などの財産を奪取した場合に成立しうるものです。
一方、事後強盗罪は、最初から暴行や脅迫に及ぶつもりがあったわけではないものの、窃盗に及んだ後で暴行などを行った場合に成立しうるものです。
刑法238条を読んでみると、事後強盗罪は「強盗として論ずる」と規定されていることが分かります。
これは、罪名を事後強盗罪としたうえで、その法定刑や他の罪(たとえば強盗致傷罪)との関係などを強盗罪と同様のものとすることを意味します。
事後強盗罪がそう扱われる理由は、一定の目的のもと行う窃盗後の暴行や脅迫に、強盗罪の手段である暴行や脅迫と同様の危険性・違法性が認められるからとされています。
上記事例では、Aさんが万引きを行ったうえ、警備員に対して捕まりたくない一心で暴行を加えています。
そうすると、Aさんは「窃盗」として「逮捕を免れ」るために「暴行」を加えていることから、事後強盗罪として5年以上20年以下の懲役が科されるおそれがあります。
ちなみに、暴行などの程度が弱ければ、相手方の反抗を抑圧するに至らないとして事後強盗罪の成立が否定される余地があります。
逆に、暴行の程度が強く相手方が死傷した場合は、強盗致死傷罪として極めて重い刑が科される可能性が出てきます。
【示談がもたらす効果】
強盗罪は重大な犯罪の一つとして認知されており、それと同様に扱われる事後強盗罪についても同じことが言えます。
とはいえ、事後強盗罪も特定の個人の利益を害する罪である以上、被害者である個人に関する事情が処分を決めるうえで重要となりえます。
まず、示談が成立することによって、逮捕中の被疑者の釈放を実現できる可能性が高まります。
示談の締結は、謝罪や被害弁償などの合意により、当事者間において事件が解決したことを確認する意味を持ちます。
そのため、示談が締結できると、逮捕の理由である逃亡や証拠隠滅のおそれが低下すると考えられます。
また、示談を通して被害者の処罰感情を薄められる結果、不起訴となる可能性も高まります。
先ほど少し触れましたが、事後強盗罪のような特定の個人に対する罪は、被害者が処罰を望んでいるかどうかが刑事処分に大きく関わってきます。
ですので、示談による処罰感情の軽減は、被害者が処罰を望んでいないとして不起訴につながる要素となるのです。
事後強盗罪は重大な罪ではありますが、以上のとおり示談によって円満に事件を解決できる場合があります。
そうした効果を最大限に発揮するために、示談交渉はぜひ弁護士にお任せください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、これまで数多くの示談を行ってきた弁護士が、重大事件においても真摯に示談交渉に取り組みます。
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器物損壊罪と不起訴
器物損壊罪と不起訴について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【ケース】
Aさんは、福島県福島市に住む知人のVさんがなかなか借金を返済してくれないことに腹を立て、Vさん宅の窓に向かって硬式野球のボールを投げました。
ボールは窓に直撃してガラスの破片が飛び散りましたが、日中でVさんが留守にしていたため怪我人はいませんでした。
その後、Vさん宅に仕掛けられていた防犯カメラの映像が決め手となり、Aさんは器物損壊罪の疑いで福島警察署にて取調べを受けることになりました。
もともと野球中の事故を装おうと考えていたAさんは、焦って弁護士に不起訴にできないか相談しました。
(フィクションです。)
【器物損壊罪について】
刑法
第二百六十一条
…他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。
(一部省略)
器物損壊罪は、他人の物(建造物、艦船、特定の内容の文書を除く)を「損壊」した場合に成立する可能性のある罪です。
器物損壊罪における「損壊」とは、物の効用を害する一切の行為を指すとされています。
上記事例では、AさんがVさん宅に向かって野球用の硬球を投げ、窓ガラスを割っています。
このような行為は正に「損壊」と言えるため、Aさんは器物損壊罪として①3年以下の懲役、②30万円以下の罰金、③科料(1,000円以上1万円未満の金銭の納付)のいずれかが科されるおそれがあります。
ちなみに、窓ガラスのような建造物に付随する物が損壊されたケースでは、その物を建造物の一部と見て、器物損壊罪ではなく建造物損壊罪(刑法260条)が成立する余地があります。
裁判例には、工具を使うことで損壊することなく取り外しができた玄関ドアについて、外部との遮断、防犯、防風、防音などの機能上の重要性を重視して建造物損壊罪の成立を認めたものがあります。
【不起訴を目指すには】
刑事事件は、その全てが裁判になって最終的に刑罰が科されるというわけではありません。
中には、不起訴となって刑罰を科されることなく終了する事件が少なからずあります。
そのため、たとえ刑事事件を起こしてしまっても、一度冷静になって不起訴の可能性がないか弁護士に聞いてみることを心掛けるとよいでしょう。
不起訴の理由は多岐に渡りますが、その中でよく見られるものとして起訴猶予が挙げられます。
起訴猶予とは、検察官にとって起訴すれば有罪にできる見込みがあるものの、様々な事情を考慮して起訴を敢えて見送る処分です。
考慮される事情としては、①性格や来歴といった犯人に関する事情、②動機や軽重といった犯罪に関する事情、③犯罪後の情況が挙げられます
検察官により不起訴処分が下された場合、その事件は不起訴として終了したものとみなされ、よほどのことがない限り起訴されて裁判が行われることはなくなります。
起訴されなければ裁判で事件が公になることはありませんし、懲役や罰金などの刑罰も科されませんので、被疑者にとっては非常に有益と言えるでしょう。
器物損壊事件において起訴猶予による不起訴を目指すなら、やはり被害者との示談が重要になります。
示談により被害弁償や謝罪などの事実をアピールできれば、検察官としても積極的に処罰する必要はないとして不起訴にする可能性が高まるからです。
ただ、事件の張本人が直接示談交渉に及ぶことは、交渉の決裂や被害者からの不当な要求のリスクがあることから決しておすすめできません。
適正な内容の示談をできるだけ早く交わすなら、ぜひ法律の専門家である弁護士に示談交渉を依頼してください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に特化した弁護士が不起訴の実現に向けて充実した弁護活動を行います。
器物損壊罪を疑われたら、刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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建造物侵入罪と逮捕
建造物侵入罪と逮捕について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【ケース】
Aさんは、キャッシュカードを偽造して他人の預金を引き出そうと考え、ATMにスキミング用の装置を取り付けることにしました。
そこで、福島県いわき市内の郵便局に立ち入り、計画どおりATMのキャッシュカード挿入口にスキミング用の装置を取り付けました。
その翌日、郵便局の従業員がATMに不審な装置が取り付けられていることに気づき、いわき中央警察署に相談することにしました。
しばらくして、ATM付近に設置されていた防犯カメラの映像が決め手となり、Aさんは建造物侵入罪の疑いで逮捕されました。
逮捕の知らせを受けたAさんの両親は、弁護士に初回接見を依頼しました。
(フィクションです。)
【建造物侵入罪について】
刑法
第百三十条
正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、三年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。
建造物侵入罪は、正当な理由なく建造物に立ち入った場合に成立する可能性のある罪です。
住居侵入罪や不退去罪とともに、刑法130条に規定されています。
建造物侵入罪における「正当な理由」とは、建造物への立入りを適法と見ることができる事情を指します。
その例としては、建造物の管理者の同意がある、暴漢に襲われてやむを得ず逃げ込んだ、といったものが考えられます。
建造物侵入罪は管理者の同意がなければ成立しないため、誰でも自由に立入りが認められている建造物への立入りには適用されないようにも思えます。
しかし、そうした出入りが自由な建造物は管理者の同意が推定されていると言え、その推定が破られれば建造物侵入罪に当たる余地が出てきます。
上記事例において、Aさんはスキミング用の装置をATMに取り付ける目的で郵便局に立ち入っています。
こうした目的は、郵便局の管理者である職員の同意が推定されない不法はものと考えられます。
そうすると、Aさんには建造物侵入罪が成立し、3年以下の懲役または10万円以下の罰金が科されるおそれがあります。
ちなみに、スキミング装置の取付けについては、支払用カード電磁的記録不正作出等準備罪に当たる可能性があります。
【逮捕の種類とその概要】
刑事事件では、事件の重大性や被疑者の態度などを考慮して逮捕が行われることがあります。
この逮捕には、①通常逮捕、②現行犯逮捕、③緊急逮捕の3種類があります。
以下では、それぞれの逮捕の概要を説明していきます。
①通常逮捕
通常逮捕は、過去に起きた事件について、裁判官に逮捕状を請求して行う基本的な逮捕です。
たとえば、捜査機関が自宅を訪ねて逮捕する場合や、警察署で取調べをした際に逮捕する場合などが考えられます。
事前に裁判官に逮捕状を請求する必要があるとされているため、安易な通常逮捕は抑制されていると言えます。
②現行犯逮捕
現行犯逮捕は、犯罪を行っている最中またはその直後である者に対し、逮捕状を取得することなく行う逮捕です。
現行犯は誤認逮捕の可能性が低い一方、直ちに被疑者の身柄を確保する必要があるため、例外的に逮捕状なくして行うことができるものとされています。
また、捜査機関だけでなく私人でも行える点も特徴の一つです。
③緊急逮捕
緊急逮捕は、一定の重大な罪を犯した疑いが充分である者に対し、事後的に逮捕状を取得することを条件に行う逮捕です。
事前に逮捕状を取得する必要がない点で捜査機関に大きな権限があるため、対象となる罪の限定と充分な嫌疑の要求という厳しい要件となっています。
もし緊急逮捕を行った後で逮捕状の請求が却下された場合、被疑者は直ちに釈放されなければなりません。
以上のように、逮捕にはそれぞれ別個の定めがなされており、それを捜査機関が遵守したかどうかは弁護士にとって重要な事情となります。
場合によっては証拠排除による無罪や国に対する損害賠償請求に関わってくるので、違法な逮捕があったと感じたら一度弁護士に相談してみるとよいでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に特化した弁護士が、依頼者様の利益を最大化させるべく手を尽くします。
ご家族などが建造物侵入罪の疑いで逮捕されたら、刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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往来危険罪と捜査の流れ
往来危険罪と捜査の流れについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【ケース】
Aさんは、就職活動でV株式会社の選考に落とされたことの恨みから、Xの電車の運行を妨害しようと福島県いわき市内の線路上に石を置きました。
これにより、線路上を走行している電車は緊急停止し、その後数時間にわたって運行ダイヤが乱れるなどの影響が出ました。
いわき東警察署はすぐに捜査を開始し、Aさんを往来危険罪および威力業務妨害罪の疑いで逮捕しました。
Aさんと接見した弁護士は、Aさんに対して予想される捜査の流れを伝えました。
(フィクションです。)
【往来危険罪について】
刑法
第百二十五条
鉄道若しくはその標識を損壊し、又はその他の方法により、汽車又は電車の往来の危険を生じさせた者は、二年以上の有期懲役に処する。
2 灯台若しくは浮標を損壊し、又はその他の方法により、艦船の往来の危険を生じさせた者も、前項と同様とする。
往来危険罪は、電車・汽車・軍艦・船舶の往来の危険を生じさせた場合に成立する可能性のある罪です。
往来危険罪における「往来の危険」とは、電車などの転覆や脱線といった、交通の安全を害するおそれのある状態を指します。
必ずしも実害が出る必要はなく、交通の安全を害する可能性が認められれば「往来の危険」の存在は肯定されます。
上記事例では、電車が走行する線路上にAさんが置き石をしています。
このような行為は、正に電車の脱線などにより交通の安全を害する危険性があると言えます。
そうすると、Aさんには往来妨害罪が成立し、2年以上の有期懲役(上限20年)が科されるおそれがあります。
更に、線路への置き石は、石を置くことで電車の運行という業務を妨害する危険を有するものです。
そのため、威力業務妨害罪に当たるとして3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科される余地もあります。
ちなみに、「業務を妨害した」とありますが、実際にダイヤ乱れなどの結果が生じなくともその危険さえあれば業務妨害罪は成立すると考えられています。
【捜査の流れ】
往来危険罪に当たりうる事件は、列車の脱線などの大事故を招くおそれがある大変危険なものです。
そのため、重大な事件として逮捕の可能性は高いことが予想されます。
刑事事件の流れは、逮捕・勾留による身体拘束が行われるか否かで大きく異なってきます。
以下では、往来危険罪の疑いで逮捕されたケースを想定し、想定される大まかな捜査の流れを見ていきます。
まず、逮捕後に警察官から①犯罪事実の要旨と②弁護人(基本的には弁護士)を選任できる旨が告げられたうえで、事件に関する弁解が聴取されます。
そして、引き続き身体の拘束が必要だと判断された場合、逮捕後48時間以内に身柄が検察庁に送致されます。
この時間内に取調べが行われることも多くあります。
身柄が検察官により引き受けられた後は、警察官から行われたのと同様に、再び事件に関する弁解が聴取されます。
その後、検察官は被疑者を更に長期間拘束すべきか判断し、必要性を感じれば被疑者の身柄を受け取ってから24時間以内に勾留請求をします。
検察官が勾留請求を行うと、裁判官がその当否を吟味し、身体拘束の継続が必要だと判断されれば勾留が行われます。
勾留は検察官による勾留請求の日から10日間行われるのが原則ですが、捜査の進捗次第では更に10日以内の範囲で延長されます。
加えて、勾留中に起訴が行われれば、被疑者は被告人となって勾留が最低2か月(その後必要に応じて1か月毎に更新)になります。
以上のように、捜査機関は身柄拘束に関して時間制限があることから、被疑者にとっては手続が淡々と進む印象を受けます。
漫然と時を過ごしていれば身体拘束が長期化してしまうので、釈放を目指すのであれば弁護士に依頼するなどして積極的に動く必要があるでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件専門の弁護士が、捜査の流れを把握したうえで最適な弁護活動を行います。
ご家族などが往来危険罪などの疑いで逮捕されたら、刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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