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公務執行妨害と傷害罪が同時に成立、量刑はどうなるか

2023-08-05

公務執行妨害罪と傷害罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

参考事件

福島県田村郡に住んでいる大学生のAさんは、大学からの帰り道で友人と喧嘩になり、大声で口論をしていました。
通行人が警察に通報したため、すぐに田村警察署の警察官が駆け付けました。
警察官が喧嘩を仲裁しようとするとAさんは警察官を突き飛ばし、塀にぶつかった警察官は腕から出血する怪我を負いました。
そしてAさんはその場で公務執行妨害罪傷害罪の容疑で逮捕されました。
(この参考事件はフィクションです。)

公務執行妨害罪

公務執行妨害罪刑法第95条に「公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。」と定められています。
刑法第7条第1項には、「国又は地方公共団体の職員その他法令により公務に従事する議員、委員その他の職員」と公務員の定義が定められており、当然警察官は公務員となります。
本罪の暴行は、公務員の身体に直接加えられている必要はなく、物に対して加えられた暴行も公務員に向けられたと認められればよく、例えば警察官が押収しようとした物品を壊す行為も公務執行妨害罪における暴行となります。
参考事件の場合、警察官を突き飛ばしているのでAさんは公務執行妨害となります。

傷害罪

参考事件で突き飛ばされた警察官は怪我を負っているため、Aさんには傷害罪も適用されています。
刑法第204条には「人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。」と傷害罪が定められています。
この条文では、人の生理的機能に障害を与える、健康状態を不良に変えること、外見に重大な変化を生じさせることなどが「傷害」に当たると考えられています。
怪我を負わせること以外にも、病気にかからせる、気絶させるなども傷害にあたるとされています。

観念的競合

1つの行為が複数の犯罪に抵触する場合、それは「観念的競合」と言われます。
参考事件のように、警察官に暴力を振るって怪我をさせ、公務執行妨害罪傷害罪が同時に成立するケースは、観念的競合の代表例と言えます。
観念的競合は犯した罪の内、最も重い法定刑によって処断されます。(刑法第54条第1項)。
そのためAさんに適用されるのは、より重いと判断される「傷害罪」の法定刑です。

刑事事件に詳しい弁護士に相談を

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件および少年事件を中心に取り扱う弁護士事務所です。
当事務所では初回無料の法律相談の他、逮捕された方のもとに弁護士が赴く初回接見サービスのご予約を、フリーダイヤル「0120-631-881」で受け付けております。
公務執行妨害事件および傷害事件を起こしてしまった方、またはご家族が逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に、お気軽にご連絡ください。

飲酒による危険運転致死事件により逮捕

2023-07-29

飲酒による危険運転致死事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

参考事件

福島県東白川郡に住んでいる会社員のAさんは、酒を飲んで酔っ払った状態で自動車を運転していました。
そして信号のない交差点で別の自動車が走ってきていたことに気付かず、Aさんはその自動車に衝突しました。
そして事故が起きた現場に居合わせた通行人が警察に連絡し、棚倉警察署から駆け付けた警察官にAさんは逮捕されました。
その後、追突された自動車の運転手は病院で死亡が確認されたため、Aさんには危険運転致死罪が適用となります。
(この参考事件はフィクションです。)

危険運転致死罪

自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(以下、「自動車運転死傷行為処罰法」)の第2条には、「次に掲げる行為を行い、よって、人を負傷させた者は15年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は1年以上の有期懲役に処する。」と定められています。
そして「次に掲げる行為」は全部で8種類ありますが、第1項は「アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為」とされています。

そして同法第3条には「アルコール又は薬物の影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、そのアルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態に陥り、人を負傷させた者は12年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は15年以下の懲役に処する。」と定められています。

どちらの条文も「人を死亡させた者」に適用されるのが危険運転致死罪ですが、第2条は自動車を運転する時点で「正常な運転が困難な状態」だと適用され、第3条は「正常な運転に支障が生じるおそれがある状態」で運転し、「正常な運転が困難な状態」へと変化した時に適用されるといった違いがあります(「人を負傷させた者」に適用される場合は、どちらも罪名が危険運転致傷罪になります)。

危険運転致死罪の弁護対応

飲酒によって起きた危険運転致死事件は、適用される条文が細かな条件で違ってくるため、専門知識がなければ、自動車運転死傷行為処罰法の第2条第3条のどちらの条文が適用されて処分を受けるかの判別は困難でしょう。
いずれにしても非常に重い処分が定められているため、事件の全貌を把握し的確な対応を取って減刑や執行猶予を獲得するためにも、交通事件に詳しい弁護士に弁護活動を依頼することが重要になります。
また、第2条が適用される場合、起訴されると裁判員裁判が開かれます。
裁判員裁判が開かれる事件の条件には、「死刑又は無期若しくは短期1年以上の懲役・禁錮にあたる罪で、故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪に係る事件」があります。
そのため「人を死亡させた者は1年以上の有期懲役に処する」と定められた第2条危険運転致死罪裁判員裁判の対象事件です。
裁判員裁判は裁判員としてランダムで選ばれた一般の方が、裁判に参加する制度です。
この裁判は一般の方が裁判に参加する都合上、通常の裁判とは違った手続きがとられます。
そのため裁判員裁判の知識が大切になるため、これらの経験のある弁護士に依頼することも重要です。

交通事件に詳しい弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、交通事件を含む刑事事件・少年事件を中心に取り扱う弁護士事務所です。
当事務所では逮捕・勾留された方のもとに直接弁護士が伺う初回接見サービスや、初回であれば無料の法律相談をご利用いただけます。
どちらも24時間体制でご予約を受け付けておりますので、交通事件を起こしてしまった方、またはご家族が交通事件で逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所のフリーダイヤル「0120-631-881」に、是非、ご連絡ください。

物を破壊せずとも適用される、器物損壊罪

2023-07-22

器物損壊罪と損壊の定義について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

参考事件

福島県二本松市に住んでいた会社員のAさんは、仕事の帰りに居酒屋に寄ってお酒を飲んでいました。
酒を大量に飲んで酔っ払ったAさんは、居酒屋から帰る際に尿意を催し、居酒屋にある駐車場に停まっていた自動車に放尿しました。
Aさんが去った後、自動車の持ち主が車に黄色い液体がかかっていることに気付き、交番に相談しました。
その後二本松警察署の捜査によって、駐車場の監視カメラの映像からAさんの犯行であることがわかりました。
事件から数日後、Aさんは器物損壊罪の容疑で逮捕されました。
(この参考事件はフィクションです。)

器物損壊罪

器物損壊罪は「他人の物を損壊し、又は傷害した者」に適用される犯罪で、刑法261条に定められています。
Aさんのした行為は物を破壊したわけではないので、一見すると物を損壊させているようには見えないかもしれません。
しかし、器物損壊罪における損壊行為とは、物の効用を害する一切の行為を指しています。
物を物理的に破壊する行為はもちろんですが、隠す汚すなどの行為も効用を害したことになります。
物を隠した場合、持ち主がその隠された物を使うことができなくなるため、物の効用を害したことになります。
ただし、被疑者が隠した物を自分の物にしてしまうのであれば、不法領得の意思が認められ窃盗罪(刑法第235条)になります。
汚損させる行為も物の造形が損なわれれば、元の状態で使えなくなるので、効用を害したことになります。
容易に元の状態に戻せるのであれば損壊に当たらないとされますが、心理的に使えない状態にすることも効用を害したと言えます。
放尿された自動車はたとえ自動車が洗浄されたとしても、被害者が自動車を気にせず使えると言い難いため、Aさんの放尿し自動車を汚す行為は、器物損壊罪と言えます。
器物損壊罪の法定刑は「3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料」です。

器物損壊事件の弁護活動

器物損壊罪は親告罪であるため、被害者による告訴がなければ起訴になりません。
そのため器物損壊事件で重要なのは被害者との示談交渉です。
早期に弁護活動を開始し、被害者が告訴をしない、または告訴を取り下げてもらう形で示談が締結できれば不起訴処分を獲得することができます。
また、告訴取り下げなどが示談の内容に入らずとも、示談が締結していれば刑罰を軽減する主張も通りやすくなります。
参考事件のAさんは酔っ払って犯行に及んでいますが、その場合は今後酒を断つ、飲む量を減らすなどで反省と更生の態度を示すことも重要です。
器物損壊事件の際は速やかに刑事事件に詳しい弁護士に相談し、弁護活動を依頼することが不起訴、または減刑のための第一歩です。

器物損壊事件に強い弁護士

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器物損壊事件を起こしてしまった方、またはご家族が器物損壊罪の容疑で逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所のフリーダイヤル「0120-631-881」に、お気軽にご連絡ください。

強盗事件を起こして逮捕、強盗罪と強盗致傷罪の違いについて

2023-07-15

強盗罪および強盗致傷罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

参考事件

福島県双葉郡に住んでいる大学生のAさんは、遊ぶためのお金が欲しいと思い強盗を計画し、夕方頃に家を出ました。
Aさんは帰宅中のサラリーマンを見つけると、周りに人がいないことを確認し、後ろから後頭部を殴りました。
そしてサラリーマンが倒れると腹を複数蹴るなどし、バックを奪いとってAさんは逃走しました。
襲われたサラリーマンは被害にあったことを双葉警察署に相談し、その後の捜査でAさんの身元が判明しました。
1週間後、Aさんは強盗罪の容疑で逮捕されました。
(この参考事件はフィクションです。)

強盗罪

参考事件でAさんの逮捕容疑となったのは、刑法第236条第1項に「暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。」と定められた強盗罪です。
手段とされる暴行と脅迫は、相手方の反抗を不能もしくは困難にする程度が求められます。
暴行・脅迫が反抗できない程度のものであるかは具体的な状況から各事情を総合的に見て判断されますが、夜に人通りのない場所で複数回蹴りを加える行為は、危険で強度が高い暴行と判断されやすいです。
脅迫は害を加える旨を告知する必要がありますが、これは害悪の発生が行為者によって実現可能な範疇にあることが求められます。

強盗致傷罪

参考事件の被害者がもし強盗の手段である暴行・脅迫によって負傷すれば、強盗致傷罪が成立します。
強盗致傷罪は傷害の故意はなかったが、被害者が怪我を負った場合に成立する罪で、傷害の故意があった場合は強盗傷人罪が成立します(どちらも適用されるのは刑法第240条ですが、強盗傷人罪の方が罪が重くなる傾向にあります)。
強盗致傷罪の法定刑は「無期又は6年以上の懲役」であり、強盗罪よりもさらに重いだけでなく、裁判員裁判の対象となる重大な犯罪です。

強盗事件の弁護活動

強盗罪および強盗致傷罪は非常に重い罰が規定されていますが、弁護活動によって減刑を目指すことが可能です。
強盗事件は被害者が存在する事件であるため、被害者と示談を締結することが減刑のためのポイントです。
ですが、警察・検察が被害者の連絡先を被疑者に教えることはまずありません。
しかし弁護士が間に入り、被疑者に連絡先を教えないことを条件にすることで、示談交渉が可能になることは多くあります。
強盗事件の当事者となってしまった場合、なるべく早期に強盗事件の知識と経験が豊富な弁護士に弁護活動を依頼することが重要です。

強盗事件の際は弁護士に相談を

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を中心に取り扱っている弁護士事務所です。
当事務所では「0120-631-881」のフリーダイヤルにて、初回であれば無料でご利用いただける法律相談逮捕または勾留されている方のもとに弁護士が直接伺う初回接見サービスのご予約を受け付けております。
強盗事件を起こしてしまった方、またはご家族が強盗罪の容疑で逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に、お気軽にご連絡ください。

高校生に対するカツアゲし 恐喝罪で逮捕

2023-07-08

恐喝罪となるカツアゲ行為について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

参考事件

福島県南相馬市に住んでいる大学生のAさんは、アルバイトをクビになってお金に困っていました。そんな中Aさんは、誰からお金を恐喝することを企て、その相手を探して市内を徘徊していたところ、公園に一人でいる高校生と目が合いました。Aさんは、この高校生に近寄り「何見てるんや。喧嘩売ってんのか?」と凄み、怯える高校生に対して「許して欲しかったら金を出せぇ。」と言いながら、高校生のおなかを殴ったのです。
すると高校生がカバンから財布を取り出したので、Aさんんはその財布を奪って「今日はこれで勘弁してやるわ。」と言って、その場を離れました。
この事件を起こして数週間後、Aさんは恐喝罪で警察に逮捕されてしまいました。(この参考事件はフィクションです。)

恐喝罪

カツアゲと呼ばれる行為は、人を脅して金銭などを巻き上げることを意味します。
参考事件のAさんの行為は、典型的なカツアゲ行為で、この行為は刑法第249条第1項に定められた「恐喝罪」となります。
刑法第249条第1項は「人を恐喝して財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。」と、恐喝罪を定義しています
恐喝罪における「恐喝」の手段は、主に暴行や脅迫が用いられますが、これらの程度は反抗を抑圧するには至らない程度だとされています。そして、これらの恐喝行為によって畏怖した相手から、金銭などの交付を受け、それを受け取ると恐喝罪が成立します。
この暴行・脅迫が、相手方の反抗を抑圧するほどの激しいものだった場合は、恐喝罪ではなく強盗罪(刑法第236条)が成立する可能性が高くなります。
参考事件のAさんの行為態様であれば、恐喝罪となる可能性が高いでしょう。

また、恐喝によって財物の交付ではなく「財産上の利益」を得た場合は、刑法第249条第2項の恐喝罪となります。
刑法第249条第2項の恐喝罪は、例えばお金を借りている債務者が債権者を恐喝し、支払いを免れた場合に成立します。
どちらの恐喝罪も、法定刑は同じ「10年以下の懲役」となっています。

恐喝罪の弁護対応

恐喝罪の法定刑には罰金刑が定められておらず、懲役も10年以下であるため、起訴された場合は無罪か、執行猶予を得なければ刑務所に服役しなければなりません。
そのためには、恐喝行為を認めている場合の弁護活動では、被害者との示談交渉が非常に重要となり、被害者との示談成立によって、起訴前であれば不起訴を、そして起訴後であれば執行猶予を目指すことになるでしょう。

恐喝事件に詳しい弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件および少年事件を中心に取り扱う弁護士事務所です。
当事務所では初回無料の法律相談や、逮捕・勾留された方のもとに直接弁護士が伺う初回接見サービスをご利用いただけます。
どちらもフリーダイヤル「0120-631-881」で、24時間ご予約を受け付けておりますので、恐喝事件を起こしてしまった方、またはご家族が逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に、是非、ご連絡ください。

受け子が逮捕、特殊詐欺における役割

2023-07-01

特殊詐欺で犯人が担う役割について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

参考事件

福島県郡山市に住んでいる大学生のAさんは、SNSから応募して闇バイトの受け子をしていました。
Aさんは指示役の架け子から、職場の同僚を装って被害者宅へ現金を受け取りに行くように指示を受けました。
指示通り被害者宅に行き、被害者から現金を受け取ろうとしましたが、被害者は騙されたふりをしていて、事前に警察官を呼んでいました。
そのままAさんは被害者宅で被害者に取り押さえられ、郡山警察署の警察官に引き渡され、詐欺罪の容疑で逮捕されました。
(この参考事件はフィクションです。)

特殊詐欺

参考事件のAさんは、特殊詐欺の受け子をしていました。
特殊詐欺とは、被害者と直接対面しない方法(電話など)を使い、親族などを装って被害者を信用させ、銀行口座へ振り込ませるなどの方法で現金を不特定多数から騙し取る犯罪のことです。
基本的に特殊詐欺は、複数の犯人がそれぞれの役割を担って計画を実行します(全ての役割を1人が担うこともあります)。
ここでは参考事件を基本にそれぞれの役割を解説していきます。

まず、会社の上司や銀行員などを装い被害者に電話をかけて、自宅に会社の同僚や警察官などが向かうと言って騙す「架け子」という役割があります。
直接動くことはないので逮捕リスクが低く、参考事例のように指示役が担っているパターンもあります。

次に、信頼できる人物を騙って現金やキャッシュカードを受け取る役割が、Aさんの担った「受け子」です。
直接被害者に会う役割であることから、参考事件のように待ち伏せによって逮捕されるリスクがあるため、SNSなどで募集された一般の方が担うことがほとんどです。

参考事件には登場しませんが、キャッシュカードを騙し取る事件の場合に、口座から現金を引き出す「出し子」という役割も存在します。
出し子は受け子と同じく募集された者が担うことが多く、受け子と兼任することもあります。
現金を引き出す際に、監視カメラに顔が映る可能性が高いことから、こちらも逮捕リスクが高い役割になります。

詐欺罪の弁護対応

特殊詐欺は組織だって行われる犯罪であることから、悪質と判断されやすい犯罪です。
闇バイトの受け子は、犯罪者グループに都合よく利用されただけであっても、実行犯として犯罪の重要な役割を担ったと判断されます。
詐欺罪は「10年以下の懲役」が刑罰であるため、前科のない初犯であっても、実刑が下され刑務所に服役する可能性が高くなります。
実刑を避けるためには執行猶予の獲得が必要であり、そのためには被害者との示談交渉などの弁護活動を、詐欺事件について詳しい弁護士に依頼することが重要です。

詐欺事件に詳しい弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を中心に取り扱う弁護士事務所です。
当事務所ではフリーダイヤル「0120-631-881」で、初回無料の法律相談や、逮捕・勾留された方のもとに直接弁護士が伺う初回接見サービスのご予約を24時間体制で受け付けております。
特殊詐欺に加担してしまった方、または受け子をしたことでご家族が逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に、お気軽にご連絡ください。

口喧嘩となった相手に暴行を加え、怪我を負わせ傷害罪に

2023-06-24

傷害罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

参考事件

福島県会津若松市に住んでいる大学生のAさんは、通行トラブルになった相手の男性と口論になりました。
そしてヒートアップしたAさんは男性に殴り掛かり、男性が倒れると更に腹を蹴るなどの暴行を加え、怪我を負わせてしまったのです。
しばらくしてAさんは、目撃者の通報で駆け付けた警察官に傷害罪で現行犯逮捕され、会津若松警察署に連行されました。
(この参考事件はフィクションです。)

傷害罪

参考事件のAさんは傷害罪で逮捕にされました。
傷害罪は刑法の第204条に「人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。」と定められています。
この条文における「傷害」とは、人の身体の完全性を害することとや、人の生理的機能に障害を与えることを意味し、Aさんのように、人に暴行を加えて怪我をさせることは、当然、傷害罪でいうところ「傷害」に当たります。
ちなみに健康状態を不良にすることも、人の生理的機能に障害を与えたとして「傷害」にあたり、例えば相手を精神的に追い込むなどしてうつ病にさせるなどの病気にかからせる行為も傷害罪となります。
また、無断で髪を切るなどの行為も、人の身体の完全性を害する行為として、傷害罪となるでしょう。

傷害罪の弁護活動

傷害罪における弁護活動で代表的なものは示談交渉です。
被害者との示談が締結できれば、減刑や不起訴になる可能性が高まります。
しかし傷害事件の場合、被疑者側が被害者と直接示談交渉を行うことは非常に困難です。
また、傷害事件における示談金は被害者の怪我の程度に大きく影響するため、専門的な知識がなければ適切な示談金の金額はわかりません。
示談交渉をスムーズに進めるためにも、刑事事件の知識と経験が豊富な弁護士に相談し、弁護活動を依頼することを強くお勧めします。

傷害事件に強い弁護士事務所

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に取り扱う弁護士事務所です。
当事務所では初回であれば無料でご利用いただける法律相談逮捕または勾留された方のもとに弁護士が直接伺う初回接見サービスのご予約を、フリーダイヤル「0120-631-881」で承っております。
傷害事件を起こしてしまった方、またはご家族が傷害罪の容疑で逮捕されてしまった方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へご相談ください。

空き巣で逮捕 住居侵入罪と窃盗罪の牽連犯

2023-06-17

空き巣事件で逮捕された事件を参考に、住居侵入と窃盗の牽連犯について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説致します。

参考事件

福島県須賀川市に住んでいる無職のAさんは、生活費が底をつきかけ焦っていました。
ある日、Aさんが須賀川市内を歩いていると、アパートの部屋の鍵をかけずに外出する住民を偶然見かけました。
魔が差したAさんはその施錠されていない部屋に侵入し、現金の他、貴金属などを盗んで部屋を出ました。
事件を起こしてからしばらくして、アパートに設置されている防犯カメラ映像が決め手となって、Aさんは、須賀川警察署に住居侵入罪と窃盗罪の容疑で逮捕されました。
(参考事件はフィクションです。)

住居侵入罪

住居侵入罪は刑法第130条に定められています。
正当な理由がないのに、人の住居に侵入した時に適用されるのが住居侵入罪です。
居住者の許可を得るなど、正当な理由がなく、居住者の意思に反して人が日常生活を送る住居に入ることが、住居侵入罪における侵入です。

窃盗罪

窃盗罪は刑法第235条に定められています。
窃盗罪が適用されるのは、他人の財物を窃取した場合です。
窃取とは、他人の所有物をその占有者(物の事実上の管理者・支配者)の意思に反して、自己または第三者に占有を移すことです。
また、他人の物を自分の物にしてしまおうという不法領得の意思も、窃盗罪の成立には必要となります。

牽連犯

空き巣事件のように、複数の犯罪の間に、一方が他方の手段、もしくは一方が他方の結果という関係にある場合、それを「牽連犯」と言います。
参考事件の場合、Aさんは住居に侵入し、その後窃盗を行っているため、Aさんの行為は住居侵入罪窃盗罪の牽連犯と言えます。
牽連犯は実行した犯罪のうち、最も重い法定刑から処分が決定されます。
住居侵入罪の法定刑は「3年以下の懲役又は10万円以下の罰金」であるのに対して、窃盗罪の法定刑は「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」ですので、空き巣事件を起こしたAさんに適用されるのは、窃盗罪の法定刑が適用されます。

刑事事件の手続き

刑事事件に適用される手続きなどは、一般には知られていないことが多くあり、どういった刑事責任を負うのかは、専門的な知識がなければ判断が困難です。
そのため刑事事件を起こしてしまった場合、早期に全貌を把握するためにも刑事事件の知識と経験が豊富な弁護士にアドバイスを求めることが重要です。

刑事事件に詳しい弁護士事務所

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に取り扱う弁護士事務所です。
当事務所では初回であれば無料でご利用いただける法律相談の他、逮捕・勾留された方のもとに弁護士が直接伺う初回接見サービスを実施しています。
窃盗事件などを起こしてしまった方、またはご家族が住居侵入罪などで逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へ、お気軽にご連絡ください。

翌日までに酒が抜けきっておらず 飲酒運転で逮捕

2023-06-10

翌日までに酒が抜けきっていなかった事件を参考に、飲酒運転(酒気帯び運転・酒酔い運転)について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説致します。

参考事件

福島県伊達市に住んでいるAさんは、休日の夜中に友人たちと居酒屋で飲み会をしていました。
翌日、Aさんは前日に飲んだ酒の影響か、多少ふらつくような感覚がありましたが、そのまま自分の自動車に乗り込んで運転しました。

その後、パトロール中だった伊達警察署のパトカーがAさんの乗る自動車に違和感を覚え、Aさんの自動車を止めました。
警察官が呼気検査を実施したところ、Aさんから基準値を超えるアルコールが検出されました。
Aさんはその場で、飲酒運転の疑いで現行犯逮捕されました。
(参考事件はフィクションです。)

飲酒運転

Aさんは酒を飲んだ翌日に、まだ酒が抜けきっていない状態で自動車を運転し、飲酒運転の容疑で現行犯逮捕されました。
一般に酒を飲んで運転することは「飲酒運転」と呼ばれていますが、飲酒運転は道路交通法で「酒気帯び運転」と「酒酔い運転」として規定されています。

まず、道路交通法の第65条第1項は「何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない。」と定めています。

道路交通法第117条の2の2では「身体に政令で定める程度以上にアルコールを保有する状態」で、車両等を運転した(道路交通法第65条第1項)者に対し、「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」の罰則を定めています。
これが酒気帯び運転です。

道路交通法117条の2では、飲酒運転した者(道路交通法第65条第1項)が、アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態であった場合に、「5年以下の懲役又は100万円以下の罰金」の罰則を定めています。
これが酒酔い運転です。

酒気帯び運転と酒酔い運転

酒酔い運転は体内のアルコール濃度に関係なく、運転できないおそれがあることが条件であるため、基準値に満たないアルコール濃度であっても適用されます。
逆に一見運転に支障がないと判断できる状態であっても、アルコール濃度が基準値を超えていれば、酒気帯び運転は適用されます。

このように飲酒運転は、アルコール濃度や、運転者の状況によって適用される条文が異なっていますが、酒酔い運転酒気帯び運転よりも刑罰が重く設定されていることもあるため、自分がどちらに該当するかは、早期に把握することが重要です。
飲酒運転で逮捕、または捜査を受けている場合は、交通事件の知識と経験が豊富な弁護士に相談し、アドバイスを求めることをお勧めいたします。

飲酒運転に強い弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、交通事件を含む刑事事件・少年事件を中心に取り扱う弁護士事務所です。
当事務所では初回無料で申し込める法律相談、および逮捕されている方のもとに弁護士が直接伺う初回接見サービスを実施しています。
飲酒による道路交通法違反の当事者となってしまった方、またはご家族が道路交通法違反で逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所へ、お気軽にご相談ください。

~性犯罪~ いわき市の女子中学生に対する強制わいせつ事件

2023-06-03

~性犯罪~いわき市の女子中学生に対する強制わいせつ事件を参考に、強制わいせつ罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

参考事件

会社員のAさんは、約2カ月前にいわき市のゲームセンターにおいて、一人で遊んでいた女子中学生に声をかけ、言葉巧みに一目の付かない場所に女子中学生を連れ込みました。
そして女子中学生に抱きついたところ、女子中学生に激しく抵抗されなかったので、同意があるものと思い込み、下着の中に手を入れて陰部をまさぐるわいせつな行為に及びました。
そうしていたところ人が近付いてくる気配がしたので、Aさんはそれ以上の行為には及ばず、その後、女子中学生と別れて帰宅しました。
この行為で、Aさんは福島県いわき南警察署強制わいせつ罪で逮捕され、現在は勾留中です。(フィクションです。)

強制わいせつ罪

刑法第176条に規定されている強制わいせつ罪は

①13歳以上の者に、暴行や脅迫を用いてわいせつな行為をすること
②13歳未満の者に、わいせつな行為をすること

によって成立する性犯罪で、その法定刑は「6月以上10年以下の懲役」です。

強制わいせつ罪を詳しく解説

主体は?
男女を問いません。

暴行とは?
身体に対する有形力の行使だとされていますが、必ずしも相手方の犯行を抑圧する程度のものであることまで必要とされておらず、暴行それ自体がわいせつ行為である場合も強制わいせつ罪が成立します。

脅迫とは?
脅迫とは害悪の告知を意味します。告知の内容は虚偽であってもよく、強制わいせつ犯人自身による脅迫行為である必要もありません。

強制わいせつ罪が成立するのに行為者の性的意図は必要ですか?
性的意図が必要とされる場合があります。
ただ女性の胸を強く掴んだような行為の場合は、行為者の性的意図の有無に関わらず強制わいせつ罪が成立するとされています。

被害者の年齢の認識は必要ですか?
①の場合13歳以上である認識は必要ありませんが、②に関しては被害者が13歳未満であることの認識は必要です。

強制わいせつ罪に未遂罪はあるのですか?
はい。強制わいせつ罪は、未遂であっても処罰の対象となります。例えば、実際にわいせつ行為に及んでいなくても、わいせつ行為に及ぶ意思をもって相手に暴行や脅迫を加えた場合は強制わいせつ未遂罪として刑事罰の対象となります。

いわき市の強制わいせつ事件を扱っている弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、性犯罪の刑事弁護活動に強いと評判の法律事務所です。
強制わいせつ事件でお悩みの方や、ご家族、ご友人が強制わいせつ事件を起こして警察に逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の、無料法律相談や 初回接見サービス をご利用ください。

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